CAD/CAMシステムによるセラミック治療
 

CAD/CAMとは

CAD/CAMとはcomputer-aided design/computer-aided

manufacturingの略称で、保険診療においてもこのデジタル機械技術を応用して製作された非金属クラウンのことをCAD/CAM冠と呼び、日々の治療に使用されるようになりました。一方で保険診療の制約によってその応用範囲はまだまだ限定的で、十分にその真価を発揮できていないのが現状です。

①セラミックが扱える

セレックシステムでは、詰め物や被せ物を制作する手法として機械削り出しを行っています。そのため、おもに取り扱う材料は金属などではなくセラミックのような材料となります。

工業的に焼成されたセラミックのブロックは安定的で硬さにムラがなく、収縮の心配がありません。これにより、天然歯の表層にあるエナメル質に近似した強度や性質を獲得できます。余談ですが、SDGsにも貢献するといえます。(笑)

セレックシステムとは

当院ではこのCAD/CAM技術をもっと身近に応用したいとの思いから、口腔内の3Dスキャンから設計、製作までを一貫して院内で製作するための設備のひとつとして、ドイツのSirona社が手掛けるCERECのシステムを院内に設置しています。(日本国内における普及率は2020年の段階で約5%。メーカー調べ。)

②時短かつ高精度

石膏模型(あるいはそのスキャン)を必要とせず、直接お口の中を3Dスキャンした立体データから設計ができるため、余計な肯定を必要とせず精度低下を防ぐことができます。また、昔ながらのセラミック治療のそれとは違って、予め工業的に焼成されたセラミックのブロックを機械的に”削り出して制作”するので、セラミックの収縮による寸法への影響がありません。(セラミックは焼成時に最大20%近く収縮する。)また、スキャンを含む製作、装着までの時間はおよそ1時間程度。従来のように1週間ほどの制作期間が不要となるため、その間の微細な変化を考慮する必要がなく、忠実な制作が可能です。

メリット

従来の歯の型取りを3Dスキャンに代えて行うことで、設計から製作までを一貫して機械化することを実現しています。セラミックのブロックを院内で機械的に削り出して作るため、従来の製作方法に比べ、制作時にセラミックの収縮が生じない(=高精度)ことや硬さのムラなども防ぐ(=欠けにくい)ことができます。なにより、一回の診療で治療が完了することも大きな魅力です。技工所を介することがない場合が多く、治療コストについても身近に感じていただけたら幸いです。

参考:保険適応

CAD/CAM冠の現状

「CAD/CAM冠」(という診療項目)は、2014年4月に保険診療に導入されました。が、現状では使用できる歯科材料や処置工程に制約があるのが現状です。例えば、保険診療の場合、口腔内を直接的に光学印象(デジタルスキャンによる3Dモデル)から模型を作成せずにレジンブロックを削合する方法を認めていません。(保険請求すれば違法)あくまで口腔内を物理的に型取りを行い、製作された石膏模型等をあらためて3Dスキャンする間接法で製作されます。そのため、2度手間となります。さらに、製作物の種類についても「冠」とあるように被せ物一択です。また、使用される材料についてもガラスセラミックはいまだ認可材料に含まれません。